イオンイーハート「四六時中」の廃食用油からSAF生産：2025年、持続可能な航空燃料への取り組み開始

2025年6月23日、イオン株式会社傘下の株式会社イオンイーハートは、全国展開するレストラン「四六時中」において、使用済み食用油（廃食用油）を、持続可能な航空燃料（Sustainable Aviation Fuel：SAF）の原料として活用する取り組みを開始しました。この取り組みは、脱炭素社会の実現に向けたイオンイーハートの具体的な行動であり、外食業界における環境配慮の取り組みとして注目を集めています。

環境配慮へのニーズの高まりと「四六時中」の取り組み

近年、世界的に脱炭素化への動きが加速する中、外食業界でも持続可能な運営への転換が強く求められています。消費者の間でも、環境配慮の観点を重視した店舗選びを行う人が増加傾向にあります。このような社会的背景を踏まえ、イオンイーハートは「四六時中」において、日常的に発生する廃食用油を資源として捉え、SAF生産への取り組みを決定しました。

「四六時中」は全国100店舗以上を展開する大規模なレストランチェーンです。このプロジェクトでは、まず先行5店舗から取り組みを開始し、段階的に全国への展開を目指します。先行5店舗は、天ぷら和食処四六時中 松戸店（千葉県松戸市）、おひつごはん四六時中 西尾店（愛知県西尾市）、おひつごはん四六時中 大高店（愛知県名古屋市）、おひつごはん四六時中 姫路大津店（兵庫県姫路市）、おひつごはん四六時中 茨木店（大阪府茨木市）です。

SAF活用による環境への貢献

廃食用油は、従来は廃棄物として処理されてきましたが、本取り組みでは、それを資源として有効活用することで環境負荷の低減に貢献します。全店で廃食用油回収スキームが確立された場合、年間約39キロリットルの廃食用油の回収が見込まれており、この量から製造されるSAFは、日本とハワイ間の航空機の運航に必要な燃料量に相当すると試算されています。

SAFは、廃食用油などの再生可能な資源を原料として製造される航空燃料です。従来の化石燃料由来のジェット燃料と比較して、CO₂排出量を削減できる効果が期待されており、航空業界における環境問題解決に貢献する革新的な燃料として注目されています。

イオンイーハートの持続可能性への取り組み

イオンイーハートは、本取り組みを通じて、脱炭素社会の実現、食品ロス削減など、地球環境保全に貢献する様々な活動に継続的に取り組んでいます。 美味しさと環境配慮を両立させ、持続可能な未来の実現に向けて積極的に挑戦を続けていく姿勢を示しています。

先行5店舗の概要

・天ぷら和食処四六時中 松戸店: 千葉県松戸市松戸1149-1プラーレ松戸6階

・おひつごはん四六時中 西尾店: 愛知県西尾市高畠町3-23-9ヴェルサウォーク西尾1階

・おひつごはん四六時中 大高店: 愛知県名古屋市緑区南大高2-450イオンモール大高1階

・おひつごはん四六時中 姫路大津店: 兵庫県姫路市大津区大津町2-5イオンモール姫路大津1階

・おひつごはん四六時中 茨木店: 大阪府茨木市中津町18-1イオンスタイル新茨木3階

まとめ

イオンイーハートは、「四六時中」における廃食用油のSAF活用を通して、持続可能な社会の実現に貢献する具体的な取り組みを開始しました。 この取り組みは、外食業界における環境配慮の新たなモデルケースとなり、今後、更なる展開と普及が期待されます。 イオンイーハートの継続的な取り組みが、脱炭素化に向けた社会全体の意識向上と行動変容に繋がることを期待します。