- 世界初!吹けて食べれる“お菓子”な楽器「オカリナモナカ」誕生 ― 2025年夏の体験型ワークショップ開催
2025年8月24日(日)より、静岡県浜松市の有限会社春華堂とヤマハ株式会社が共同開発した、世界初の食べられるオカリナ「オカリナモナカ」のワークショップが開催されます。
音楽と菓子の融合:オカリナモナカ誕生秘話
「お菓子で人々を笑顔にする」という理念を掲げる有限会社春華堂と、世界的な楽器メーカーであるヤマハ株式会社。両社の異色のコラボレーションによって生まれた「オカリナモナカ」は、精密な楽器設計技術と菓子製造技術の融合が実現した、まさに革新的なアイテムです。
オカリナモナカは、本格的なオカリナとしてメロディーを奏でることができる最中(モナカ)です。食品としての安全性を確保しつつ、穴の位置や形状を精密に設計することで、発音と音程の調整を可能にしました。 この夢のようなお菓子楽器の構想は、約10年前の2015年にヤマハの新規事業提案活動から始まりました。
開発過程は決して順風満帆ではありませんでした。シュガーペースト、チョコレート、ラングドシャ、落雁など、様々な素材を試作したものの、思うように音が鳴らず、何度も壁にぶち当たりました。 新型コロナウイルスの感染拡大も開発を中断させる大きな要因となりました。しかし、ヤマハ技術者の探究心と春華堂の菓子への情熱、そして開発チームの諦めない精神が、この困難を乗り越え、ついに「オカリナモナカ」の完成へと導きました。
10年におよぶ開発の歴史は、試行錯誤の連続でした。 当初は、モナカの型は作れたものの、音が鳴らないという課題がありました。 最中という素材に着目したのは、テレビ番組での特集がきっかけだったといいます。 その後も、オカリナの形で最中を焼成したものの、ほとんど音が鳴らないという厳しい現実にも直面しました。 コロナ禍による中断の危機もありましたが、ヤマハ社内の自由研究活動枠を活用して開発は続けられました。
2021年の春華堂本社兼複合施設「SWEETS BANK」のオープンを機に、開発は再始動。ヤマハによる設計・実証が完了し、春華堂の開発チームによる味の追求が重ねられました。そして2024年から2025年にかけて、カカオラボのBean to Barチョコレートを使用、チョコレートの量調整、ヤマハ技術交流会で発見したチョコレート製のエッジ採用など、最終的な調整が行われ、ついに完成を迎えました。
ワークショップ詳細:五感を刺激する体験
この画期的な「オカリナモナカ」制作体験ができるワークショップが、春華堂浜北工場内のcacao lab. (カカオラボ)にて開催されます。
ワークショップ概要:
- 名称: オカリナモナカ ワークショップ
- 日程: 2025年8月24日(日)よりスタート(以降の日程は公式HPにて順次公開)
- 時間: 10時30分~12時30分
- 場所: 春華堂 浜北工場内「cacao lab.」
- 料金: 1人 4,000円(税込)
- 内容: オカリナモナカの作成、完成したモナカを使った合奏、Bean to Barチョコレートの作成
- 予約方法: 電話予約 (TEL 053-586-4567 受付時間 9:00~17:00)
- 公式HP: https://www.nicoe.jp/guide/cacaolab/ (※詳しい情報は8月上旬より公開予定)
ワークショップでは、オカリナモナカの作成はもちろん、完成したモナカを使った合奏体験も可能です。さらに、Bean to Barチョコレートの作成体験も含まれており、五感を刺激する充実した内容となっています。参加者は、音楽と菓子作りの両方を楽しみながら、特別な時間を過ごすことができます。
企業紹介
有限会社春華堂: 1887年創業。静岡県浜松市に根付く菓子屋として、浜名湖名産「うなぎパイ」など、菓子職人の手わざにこだわった和洋菓子を製造販売しています。「うなぎパイファクトリー」、「浜北スイーツ・コミュニティ nicoe」、「SWEETS BANK」などの施設を運営し、お菓子や食を通した学びの場を提供しています。
ヤマハ株式会社: 1887年創業。世界最大の総合楽器メーカー。「感動を・ともに・創る」を企業理念に、楽器、音響機器などの領域でグローバルに事業展開しています。
「食育×職育」への取り組み
オカリナモナカの開発は、「音楽の街」浜松ならではの取り組みとして、音楽や楽器に親しみ、音を奏でる楽しさ、食べること、作ることへの関心を育むことを目指しています。 このワークショップを通じて、春華堂とヤマハは「食育×職育」の実現を目指しています。
まとめ
「オカリナモナカ」は、音楽と菓子の融合という斬新な発想から生まれた、世界初の食べられるオカリナです。10年にわたる開発期間を経て完成したそのユニークな製品と、五感を刺激するワークショップ体験は、多くの人々に感動と新しい発見をもたらすことでしょう。



コメント