2025年:ハイブリッド型総合書店「honto」と「セブンネットショッピング」の連携で、本の新たな入手方法が誕生
2025年9月1日、大日本印刷株式会社(DNP)が運営するハイブリッド型総合書店「honto」と、株式会社セブンネットショッピングがサービス連携を開始しました。この連携により、「honto」で「セブンネットショッピング」の書籍通販サービスがシームレスに利用可能になり、全国のセブン-イレブンで書籍を受け取れるようになります。これは、書店のない地域も含め、多くの利用者の利便性を向上させる画期的な取り組みです。
書店とコンビニの融合:出版業界の課題解決に向けた取り組み
近年、国内では書店のない自治体が増加し、一部コンビニエンスストアでの雑誌や書籍販売も終了するなど、生活者と本の接点が減少しています。この出版業界における大きな課題に対し、DNPとセブンネットショッピングは、「honto」と「セブンネットショッピング」のインターネット通販サービス、および企画開発で連携することで解決策を模索しています。
DNPは、出版流通に関する課題の解決に向けて、「本のつくり方」や「届け方」を変える未来の出版流通プラットフォーム構築に取り組んでいます。今回の連携は、その取り組みの一環であり、生活者が本を楽しむ上での選択肢を拡大する重要な一歩となります。
「honto」と「セブンネットショッピング」連携の特長
この連携によって実現する主な特長は以下の通りです。
1. セブン-イレブンでの書籍受け取りが可能に
2025年度中には、「honto」で「セブンネットショッピング」の書籍通販サービスが利用可能になります。「honto」は既に「e-hon」と連携し、ネット注文した書籍を近隣の書店で受け取れるサービスを提供しており、利用者から好評を得ています。今回の連携により、全国約2万2千店舗のセブン-イレブンでも書籍を受け取れるようになり、書店がない地域でも手軽に書籍を入手できるようになります。
2. 電子書籍サービスの連携強化
2025年度内に、「セブンネットショッピング」の電子書籍サービスは、商品ページから「honto」へ遷移する形にリニューアルされます。両ECサイトの連携強化により、利用者の利便性が向上します。
3. 共同企画による新たな価値創造
両社は、限定販売書籍の展開や、コンビニという場所の特性を生かした本と生活者の新たな接点や体験価値の創出を目指します。また、コンビニ向けの流通網を活用した効率的な出版物流についても検討を進めています。
4. エンターテインメント領域での協業
DNPグループは、多様なコンテンツ事業を展開しており、「東京アニメセンター」を運営しています。セブンネットショッピングとの連携により、限定エンタメ商品やグッズ、特典施策などを展開し、エンターテインメント領域での企画開発を共同で行います。両社の会員・顧客に向けたオリジナルキャンペーンやイベント、グッズ、特典なども提供予定です。
今後の展望
DNPは、今回の連携によって本と生活者の新たな接点や体験価値を創出するとともに、様々な企業との連携を強化し、「honto」をさらに読者と出版社にとってより良いサービスにしていくことを目指しています。「本が読まれ続ける未来」の実現に向けて、本の「つくり方」と「届け方」を変革し、生活者の本に対する「考え方」や本との「暮らし方」を広げる取り組みを継続していきます。
まとめ
「honto」と「セブンネットショッピング」の連携は、出版業界における生活者と本の接点減少という課題への、具体的な解決策を示すものです。全国規模での利便性向上、新たなサービス体験の提供、そしてエンターテインメント領域での協業は、読書文化の活性化に大きく貢献すると期待されます。 この連携が、今後どのように発展していくのか、注目されます。

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