水戸ビューティカレッジ、感性を育むアート空間へと生まれ変わる──全面リノベーション完了

2025年、水戸ビューティカレッジは、開校以来初となる大規模な校舎リノベーションを完了しました。 「美容×教育×空間」をコンセプトに、学びの場そのものが感性を育む空間へと生まれ変わった本校舎は、茨城県出身の空間デザイナー鬼澤孝史氏と、アーティストitabamoe氏の協働によって実現しました。

空間デザイン：感性を刺激する、新しい学びの場

少子化や職業観の多様化が進む中、専門学校に求められるのは、知識や技術だけでなく、感性を育む環境です。水戸ビューティカレッジは、この課題に正面から向き合い、校舎のリノベーションを通して、「学生の内面を育てる空間づくり」を実現しました。

リノベーションでは、エントランスや共有スペースを中心に、従来の学校らしいイメージを刷新。開放感のある設計と、自然光や素材感を活かしたナチュラルな空間が特徴です。学生が日常的に触れる場所に非日常の美を散りばめ、インスピレーションを刺激する環境が構築されました。

鬼澤孝史氏は、国内外の店舗デザインや空間演出で高い評価を得ている空間デザイナーです。今回のプロジェクトでは、「学び」という機能を超え、五感に働きかける空間づくりを意識。「美容という表現の世界に挑む若者にとって、空間が思考や感性の触媒になれば」という思いを込めて設計しました。 鬼澤氏は若手クリエイターの育成にも力を入れており、一般社団法人インテリアクリエイターズ協会での講師経験も持ちます。「空間に心の余白をつくる」という信条のもと、設計図面以上に「どう使われ、どう感じられるか」に重きを置いた設計となっています。

アート空間：itabamoe氏の壁画が彩る、創造性を刺激する空間

壁面アートは、アーティストitabamoe氏が担当しました。 独特の色彩感覚と線の力強さが特徴のitabamoe氏の作品は、広告、ファッション、アートなど多岐にわたって展開され、若い世代を中心に強い共感を集めています。2025年にはG-SHOCKが選ぶ「Women of Our Time」にも選出された注目のアーティストです。

校内の一角には、ポジティブなエネルギーと「自分らしさ」をテーマにした大壁画が描かれています。「この壁が、誰かの背中を押せる存在になりますように」というitabamoe氏の願いが込められた作品は、学生や来訪者にとって忘れられない風景となっています。

水戸ビューティカレッジ：美容教育の未来を担う

水戸ビューティカレッジは2003年の創立以来、美容学科、総合ビューティ学科、美容学科通信課程を擁し、年間約150名の卒業生を輩出する茨城県最大の美容専門学校です。オープンキャンパスでは在校生が中心となり、ヘア、メイク、ネイルなどの実習を通じて、高校生に美容の魅力を伝えています。 今回のリノベーションは、単なる校舎の改修にとどまらず、美容教育における「空間の力」を再定義する、未来への挑戦と言えるでしょう。 感性を育む環境の中で、多くの学生が創造性を開花させ、美容業界を担う人材へと成長していくことが期待されます。

校長からのメッセージ

関根校長は、今回のリノベーションについて、「美容教育は手先の技術だけでなく、内面の感性や表現力を育てることが重要です。空間そのものが学生のインスピレーションを刺激する存在になるよう、設計段階からアートとデザインを融合させました」と述べています。 この言葉が、水戸ビューティカレッジの教育理念、そして新たな校舎への想いを端的に表しています。 リノベーションによって生まれた、感性を刺激する空間が、多くの学生の未来を彩っていくことでしょう。

まとめ

水戸ビューティカレッジの全面リノベーションは、単なる建物の改修ではなく、教育環境の革新を象徴するプロジェクトでした。 鬼澤孝史氏による洗練された空間デザインと、itabamoe氏による力強いアートが融合した新しい校舎は、学生たちの創造性を刺激し、未来の美容業界を担う人材育成に大きく貢献するものと期待されます。 この取り組みは、専門学校の在り方、そして教育のあり方そのものへの示唆を与えてくれるでしょう。